運動神経の正体

運動神経が良い=思い通りに身体が動かせる

「運動神経」という言葉を聞いたことがあると思います。しかし、解剖学的には「運動神経」という神経は存在しません。では、運動神経とは何なのか?

運動神経の良い子どもを示す表現としては「すばしっこい」が一番近い表現ではないでしょうか? すばしっこい子どもは、なぜあのようにに動けるのでしょうか?それは、身体を思い通りに動かせているからです。脳で考えたことを身体にしっかりと伝え、動かせる能力。これが運動神経の正体です。

では、思い通りに身体を動かすにはどうすればよいのか?それには神経系の発達が大きく関わってきます。少年期の子どもは神経系が最も発達する時期です。10歳前後で成長曲線は100%に達し、その後は伸びていきません。そう、神経系はこの少年期にしか伸びないということです。
だから、少年期には神経系を伸ばすトレーニングが絶対に必要なのです。

運動神経が技術力を伸ばす

ー 神経系の発達と技術力 ー

神経系が発達すると身体を思ったように動かせると話しましたが、これは後の技術力に大きく関係してきます。

例えば、子どもの頃に乗れるようになった自転車は大人になってもなんなく乗ることができます。これは「自転車に乗る」という神経が通っているからです。子どもの頃に覚えたことは身体が忘れません。色々なことを体験することで、たくさんの動作に神経が通っていきます。すると、運動神経の貯金ができあがります。この貯金を少しでも増やすことが重要です。
運動神経の貯金は技術力のベースになり、高い技術の習得に繋がります。

アローズジムでは走る、投げる、跳ぶ、引っ張るなどの「36の動作」を身体に覚え込ませます。基礎的な動作を繰り返し行い身体に染み込ませることで、運動神経の貯金を作っていきます。

色々なスポーツをやろう

野球やサッカー、テニス、水泳など多くのスポーツの種目で日本人の中学生や高校生は世界で戦えるレベルにあります。しかし、大学生やプロの世代になってくるとその数は激減します。その理由は、日本の選手たちは子どもの頃から1つの種目に絞って練習をしているからです。一つのことに集中してトレーニングをしているのだから技術力があり、小さいころは勝てて当たり前です。しかし、大人になるにつれ、色々なスポーツをこなしながら身体を作り上げてきた海外の選手と戦うことになります。その時に、どうしてもその差が出てしまいます。

運動神経の話でもしましたが、色々なことを身体に覚えさせることが神経系の成長に繋がり、そして技術力のベースとなるのです。ベースの小さい選手の技術力は、ベースの大きい選手の限界には届かないのです。

アメリカでは少年期に多くのスポーツをやらせようという考えが浸透しており、春から夏は野球と水泳、秋から冬はフットボールとバスケットボールというように小学生は4種目以上のスポーツをやっているのが普通です。それが中学生、高校生、大学生と年齢が上がるにつれ、3つ、2つ、1つと種目を絞っていきます。

一度に4種目もやらせるのは難しいかもしれませんが、少年期の頃は種目を1つに限定せず、出来る限り色々なスポーツにチャレンジすることが大切です。
スポーツでなくても、ハイキングやキャッチボールなどの気軽な運動でも効果はあると思います。

そして、一番大切なのは子どもに「スポーツを好きになってもらう」ということです。色々ある選択肢の中から好きなものを見つけることが大切です。
好きになるきっかけは様々だと思いますが、高いレベルのプレーを見ることは良いきっかけになるでしょう。今はテレビやインターナットなどでも世界中のスポーツを観ることができます。そして日本でもプロスポーツの試合を観る機会はたくさんあります。できれば生で自分の目でトップレベルのプレーを見て感じてもらうことをお勧めします。
今は色々なスポーツに接するチャンスがたくさんあります。色々なことに興味をもって、挑戦しようと思う心を養ってください。